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手作りアクセサリーのお店「MoMi」の店長による旅と写真。過去の旅中に書きためた日記、旅中に撮った写真を載せています。

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モロッコ日記28 オレンジジュースと何もない平和な日

さて、伝統工芸館でたっぷりと冷気を体に蓄えたところでそろそろ戻ることにしよう。

館の職員であろう黄色のポロシャツのおじさんに、道を尋ねていざフナ広場へ!

道が入り組んでてよく分からないが、フナ広場近くにあった高い塔のような建物が見えているので、きっとあれに向かっていけばいいだろうということになった。

そんな私たちの薄らとした不安を知ってか知らずか、いつの間にやら男の子がついてきている。

どうやら案内するつもりらしい。

親切心か下心か…

毎度湧き上がるこの気持ちによって、いい人にまで警戒してしまうのが悲しい。

案内はいらないよ、ということは言ったのだが、当然そんなことは聞く耳持たずでずっとついてくる。

本来だったら道を確かめながらゆっくり歩きたかったのだけど、何だか無意味に急ぐ羽目になってしまった。

進もうとすると強引にこっちだと言って連れてかれたりしながら、しばらく経ったころ、案の定お金をせびられて、がっかり。

はぁーやっぱり下心だった。

でも初めから案内はいらないと言っていたのだから、臆することはないはず。

それでお金は払わなかった。

少し行くと見覚えのあるところに出た。

それがなんとも予想外のところだったので、その時に初めて男の子に嘘の道で連れまわされてたことに気がついた。悪ガキめー!

確かに、良く考えたらそんなに遠いはずないし。。ぼんやりしている自分も自分だが。

きっとすぐに着いたら案内も何もないので、遠回りしたのだろう。

何たる無駄。結局はフナ広場に着いたからいいけど、それならもう少しゆっくり裏路地を歩きたかった。

それでいい写真スポットでも案内してくれたら、本当に案内料払っても良かったぐらいだ。

商売は需要と供給があってはじめてなりたつということ、諭してやりたいぐらいだった。

そして、自分よ!もう少ししっかりしろ!

そんなこともありつつ、到着したフナ広場はすでに結構なにぎわいを見せていた。

人も多くて、活気があって、オレンジジュースの屋台もいっぱいだ。

オレンジジュース、3DH(この時で約38円)。

幸せの3DH!絞りたて!うまーい!!

また渇きに乗じてぐびぐびと飲んでしまった。

お腹、大丈夫か…?ファティマ様、お願いします!

さて喉も潤ったところで何か食べようかと思う。

体調のこともあるので、もう広場に面したレストランのどこかで食べるつもりだ。

二階がテラス席になっているレストランで野菜のタジンを頼んだ。

Sは様子を見ながら控えめに少し口にした程度。

その分を食べた上に、いつものアラビアパンを半分も食べてしまった。

私も決して絶好調ではないというのに、値段が高かったので欲にかかって食べてしまった。

近くの席に日本人のおじさんが3人座った。

珍しいなぁーと思い、帰る時に「観光ですか?」などと気軽に声をかけたのだが、仕事とのことだった。

そしてどうやら会議でモロッコに来たとか。

さらには国王に呼ばれて、みたいな話まで出てた。

失礼だったか、という不安もあり、あんまり突っ込んでは聞けなかった。

今日は暑かったですねーとか当たり障りのない会話をして、おじさん達が47℃だったということを教えてくれた。

47℃ってほんとに気温としてありえるんだなぁ…と妙に感心したような気持ち。

おじさん達は国王と一緒にクーラーのとこにいたらしいけれども。

あぁ明日のお昼に国王が私たちのことも呼んでくれたらいいのになー。

でも明日はお土産を買う日なのでそうウカウカもしてられないのだけれど。。。

おじさん達に挨拶をして、レストランを出てところで、またオレンジジュースを飲んでしまった。

お腹の不穏さを感じつつも、我慢できなかったのだ。今日の4杯目。うますぎる。

それにしても、すごい数のオレンジジュース屋。50はくだらない。

こんなに見事に同じだと、こちら側としてもどこで飲んだらいいのか分からない。

もう少し工夫すればいいのに…と思わずにはいられない。

そんなことを考えながら、宿のテラスへ。

ココアを飲みながら日記を書きつつ、このテラス、まさに砂漠のオアシス!と喜びを噛み締めているところである。



…続く


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モロッコ日記27 生きる知恵


フナ広場の喧騒


朝、自分の汗で溺れ死ぬかと思い目覚めた。

それで、少しは涼しいかと、宿のテラスにあがって眠ることにした。

テラスのお店でオレンジジュースと水を頼んで、すごい勢いで流し込む。

溺れるほどかいた汗に見合う水分がとれていないのでいくらでも飲めそうだ。

オレンジジュースは本当に美味しい。たった今しぼりました!という感じの味で、しかもとても甘い。

さぁこれからどうなるのだろう。

早くSが元気になってくれたらいいんだけど。。心配だ。

今から眠って、起きた頃に治っていますように。ファティマ様!

そんなこんなで、次に活動を開始したのは午後2時頃だった。暑い。

流れを変えなければ…

生きるための知恵を絞らなければ…

まずはできることからやっていこうということで、Sと私は歯磨きをしてみる。

元気な私は二度磨きしてみた。

そして2人仲良くシャワー。苦楽を共にしてこそのバディなのだ。

つまりまぁシャワーはいつも苦にあたる。

さっぱりして、3時半頃に外へ。

生きるために知恵として、シャツを濡らして出来るだけ軽く絞って着た。

不安を抱えながらの旅路だ。

プチタクを拾い、CTMのオフィスまで。

次の町エッサウィラに行く道を確保したいのだ。

タクシーのおじさんが何か色々言っている、たぶんもっと安いバスがあるとかいう話だろう。

もう好きにして下さい。

生きるためにしぼった知恵も、もはやここまでか…シャツは既に乾いてきた。

あぁ、暑い。

タクシーのおじさんに翻弄されるがまま、安いバス会社に連れていかれたけど、待たされた挙句にチケット買えず、結局CTMへ。

翻弄してくるものの、おじさんはいちいち車を降りて手助けしてくれるとてもいい人だった。

無事に次への道も確保したので、ひとまず安心。

あとはSの体調だ。早く治りますように。

帰りに、伝統工芸館なるところで降ろしてもらった。

しかしながら、あまりにも喉がパサパサでとてもじゃないけど、皆さんの腕自慢を拝見できる状態じゃなかった。

近くの売店でレモンジュースとポテトチップスを。

極小の店内で食べさしてもらった。

そしてさらに小さい水を1本と、ポテトチップスを大人らしく大人買い。10袋。

店員の青年から小さい笑いをとって、再び工芸館へ。

ものすごく色々あって興味深く、店内をゆっくり見て回った。

きっといい物なんだろうけど、日本並みに高い。

買う気はなかったが、日本並みに店内が涼しかったので殊更にゆっくりと見た。

クーラーがきいてるような、そんなところあんまり行けないし、しかもいるだけなら無料だし、素晴らしかった。

でもあまりの温度差に体がついていけるだろうか。

もちろんシャツはとっくに乾いている。

たぶん30分ももたなかった。

おそろしい暑さだ…人生史上最高気温だ。。


…続く



手づくりアクセサリーのMoMiもよろしくお願いします。
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モロッコ日記26 ファティマ様

日も暮れてきた。

目の前にある大きなモスクが既に下りきった夜の帳に綺麗に浮かんでいる。

お祈りの放送も聴こえ、異国情緒に思いを馳せようと目をつぶるが、音質の悪さが気になって浸りきることはできなかった。

そんなことより、何か食べようと思う。

ちゃんとしたものはほとんど食べていない。

しんどさを押してSも少し外に出ると言うので、一緒に外へ。

広場の近くへ出ると……何ここ!すごい人!竹下通りのよう。

竹下通りを進む気にもなれず、すぐそこの洋風レストランで食事をとることに。

通りに面した外の席に座り、人を眺める。

注文はきのこのクリームスパゲティ。体調不良のため2人で1つ。

こんなハイカラな料理は久しぶりで、何だか懐かしささえ覚えた。

さっと食べてさっと帰るつもりだったのだが、なかなか出てこない。

到底スパゲティを作ってるとは思えない時間が経過している。

絶不調のSと、なんとなく不穏な私はたいそうイライラした。

コンロが1つしかなかったフェズのおじいちゃんのとこでも、今の時間があればタジン4つは出てくるだろう。

そしてようやく出てきたスパゲティは予想通りたいそうお粗末なものだった。

麺はゆですぎで伸びきってるし、味が薄すぎてそれがより一層もっちゃり感を増長していた。

まさかこの間ずーっとゆでてたんですか?と、嫌みの1つでも言いたかったが、言えないのでささやかながら不快感を顔に表して戻る。

文句ばっかり言っているが、実際はほとんど外に発信してないので、終始ただの陰口。

情けない。

部屋に戻って何もせず2人でベッドに転がる。

暑さで夜中に何度も目を覚ました。汗だく。

あぁ、趣のあるフェズのメディナへ戻りたい。

横ではSが腹痛と共に眠っている。

ファティマ様…2人の健康をお守りください。。。


                            宿のテラス



…続く



お店の方も宜しくお願いします → MoMi


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モロッコ日記25 マラケシュへの遠い道程

あまりの山道に薬が効かないのだろう。

とても気分が悪かったが、この休憩中に何かお腹に入れておこうとスナック菓子を食べる。

こんなときにスナック菓子か、と思うがこれしかないので仕方がない。

日本に戻ったら好きなものを山ほど食べようと強く思った。

それから、冷たい飲み物を飲みたいときに飲みたいだけ。

酔っていることで色んなものがいつもの数倍辛く感じられた。

揺れる車、狭い車内、暑さ、外国人の強い体臭。

先の道のりは途方もなく思えたが、車は走り、走った分だけ間違いなく私たちは目的地に近付いて、やがて到着した。

進めば必ず到着するということはとても心強いことだと思った。

目的地マラケシュに到着したのは夕方5時前だった。

何てしんどいんだろう。

でも横を見るともっとしんどそうなS。

一刻も早く休みたいが、休むためには宿が必要だ。あと一踏ん張り。

プチタクシーで中心部であるメディナまで行き、ガイドブックで安宿の多いあたりを目指して歩く。

すると、路地に入った途端後ろから声をかけられた。

「日本人…」

振り返ると、そこにはTさんがいた。

カタールの乗り継ぎからモロッコ到着すぐのカサブランカまで一緒だった人だ。

カサブランカからマラケシュに行くバスに乗ったはずだが、今マラケシュで会うとはどういうことか。

まさかずっとマラケシュにいたんだろうか。

その事もさることながら、Tさんであるなら声のかけ方にも違和感を感じざるを得ない。

一度は声を交わしてるのだから、名前が分からなくても「日本人」はないと思う。

話をきくと、Tさんも砂漠まで行ってきたらしい。

そのままフェズに行かずマラケシュに戻ってくるなんてあまり要領のいい周り方とは思えないが、要領よく周ればいいってものでもないし、マラケシュが気に入ったのかもしれないし、彼の勝手だし、私には関係のないことなので口は出さずにおこうと思う。

そんな風に思う所はたくさんあったが、「いい宿ないですか?」とあたりさわりのない質問だけした。

「いや、特に…」というような返事がきたので、もういいやと思い、ガイドブックの中のとある一軒に目をつけて向かった。

私もしんどいし、Sはもっとしんどそうなのだ。

何もないなら呑気に話している元気もないので、Tさんには悪いがほったらかして進む。

しんどさでもうすぐ歩けなくなるのではないかという不安のために、知らず知らずのうちに足早になった。

私たちが目指していた宿に到着したら、どうやら後ろから付いてきていたTさんが「ここ俺泊まってるとこ…」と言い、宿の中へ入って行った。

色んな言葉が脳裏をよぎったけれど、もう何も言うまい。

それよりも早く休みたかったし、Sを早く休ませなければと思った。

チェックインをしたら、いよいよ具合の悪そうなSの回復に早く専念したかった。

疲労してしんどい私とは違って、Sは明らかに具合が悪いようだった。

宿の屋上はテラスになっていて、テーブルやイスが置いてあり、さらに簡単な軽食を出す店まである。

部屋は狭くてベッドの上以外にいるところがなく、窓もない部屋だったのでテラスで休憩することにした。

壁際のイスは長椅子になっているので、Sが横になって休むこともできる。

私は、日記を書いていた。

フナ広場の方からは、絶えず賑やかな音楽が聞こえてくる。

そして、広場のたくさんの屋台からあがっているのだろう、白い煙がもくもくと薄暗くなった空に溶けていく。

何だか妙に現実感がなかった。

しんどさのせいかもしれなかった。


                                    フナ広場の屋台

…続く

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モロッコ日記24 民営orグラタク


おはようございます。

8時半に起床しました。

きれいな体で今日からまた新しい1日が始まります。

区切り良く、旅10日目の朝。

受付で朝食が付いてるかを尋ねた。

付いてるみたい。

明るいところで見るとご立派なホテルなのでそりゃあ付いてますよね。

ついでに次の移動に向けてCTMの時間を調べてもらうと、8時と8時半とのこと。

オーノー…もう間に合わないじゃないですか。

まさかまた民営…?いやまさかね。

とりあえず後で考えることにしよう。

気を取り直して、朝食を頂くことに。


                                優雅な朝食   

プールが目の前にあるテラス席で、ココアとたくさんのパン。

いやぁー快適。まいったなぁ。

すっかりリゾート気分で危うくプールに入りそうになったが、冷静になってそんなことしてる場合じゃないと判断して我慢。

只今、無一文もとい無一DHの私たちは大衆銀行へ向かいます。

日曜なのに何故か開いていてラッキー!

(と思ったが、今日は月曜なことに夜になってやっと気が付きました。)

帰り道にポテチとサブレを買って、ジュースを飲み飲みホテルに戻る。

そしてチェックアウト。さようなら素晴らしいホテルよ。

テニスコートもサッカー場も悪魔みたいな気持悪い鳥も何でも揃っているホテル。

☆をもう一つ足してあげたいぐらい助けられました。

でも、私たちは前に進まなければならないのです。

SがカタールでのFさんさながらの出来る感じで、さっとプチタクを拾い、グランドタクシー乗り場へ。

CTMはない、民営バスはもう勘弁、ということでグランドタクシーという選択をしてみることにしたのです。

但し、これはこれで厳しい選択。。

セダン車に運転手入れて7人のります。

前3人、後ろ4人。ぎゅうぎゅう。

選択ミスか…?

もう始まってしまったからには仕方ない。

エア枕を膨らまして、無理に眠りに就く。

酔い止めが眠るのを助けてくれた。

しばらくして、目を覚ます。

山越えの最中という最悪のタイミングだった。

そして私のエア枕はSを挟んだ向こうの黒人が使用中。

何故だ…返してくれ。。

しかも狭すぎて身動きが取れない。

少し走った頃にお昼休憩。

時刻は3時。道のりは半ば。

気分は最高に悪く、かなりキツイ。



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モロッコ日記23 かけつけ一杯


そんな苦痛で感慨深いバスがターミナルに到着した。

もう外は真っ暗だし、いい時間なのでプチタクシーですぐにホテルに向かった。

昼に電話で予約したホテル。

暗くてよく分からないが、相当大きそうだ。

警備の恰好をした人に案内され、中庭と思しき所を通り、部屋に。

綺麗で嬉しい。

驚くべきことに小さい冷蔵庫なんかもあったりして、今までと全然違う。

でもこんなに快適なホテルだというのに、今世紀最大の疲れによりベッドに倒れこんでいる。

体がしんどく、自分の身体を縦にするだけの力が出ない。

横たわりながら微動だにせず、ぽそぽそと話したり無言になったりを繰り返していた。

そんな風に時間が経っていき、このままではいけないとふらふらと立ち上がった。

ひとまず何か冷たい飲み物でも摂取しよう。

どうやらホテルの敷地内にバーがあるようだ。

しんどいのでそこで何か飲むものを手に入れよう。

今は金額のことを言っている余裕がない。

バーに行くと、数人のお客さんがカウンターでお酒を飲んでいた。

私たちはとるものもとりあえずといった様子で、スプライトをかけつけ一杯飲み干して、水を手にすぐさま立ち去る。

他のお客さんたちのくすくすと笑う声を背に部屋に戻った。

東洋人の子供がばたばたとジュースを飲みに来たようにしか見えなかっただろう。

でも尋常じゃないしんどさ。笑われようがどうしようが仕方ない。

またベッドに倒れこむ。

じっとしていると、腰が痛いのが分かる。

もう民営バスはごめんだ。。

そんなことを考えているうちに、少しずつ体が回復してきた。

スプライトの糖分が体に回り始めたようで、ベッドに座ることができるようになった。

これを逃す手はないと、自分を奮い立ててシャワーを浴びる。

何日ぶりのシャワーだろうか。

サハラの砂を洗い流して、生まれ変わったような気分になった。

スプライトのおかげで、体も異常事態を抜け出した。

ここ最近、ご飯を食べた20、30分後最高にテンションが上がることが多い。

きっと足りてないのだろう。

かつかつで体もやりくりしてるのかも。

とにもかくにも今は体を休めよう。


                           恐怖の民営バスチケット

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モロッコ日記22 砂漠から町へ

リッサニに到着した。

リッサニはなんだか商売の匂いがする。

ちょっと居づらい感じがした。

砂漠にいたせいでそう思うのかもしれなかった。

とはいえ、砂漠の白服ほどは商売の匂いはしないのだけど。

一緒にリッサニまで来た西洋人の長髪カップルの方が市場を見に行くと言い、私たちを含む四人はバスの時刻を確認してから決めることにした。

可能な一番早いバスで目的地まで移動したい。

なんだかんだですごく疲れていたので早く落ち着きたかった。

もう二晩はベッドで寝ていないし、それよりもこの二日はバスだのラクダだの移動が多かった。

乗り物酔いをすぐする身としては、乗り物に長時間乗るだけでも精神と身体の双方にそれなりのダメージを受けるのだ。

でも安心のCTMは夜しかないらしい。また民営なのか。。

そんなことをごたごたしてると、横に座ってたモロッコ人のおじさんが話しかけてきた。

本当だろうか、普段日本に住んでいて電通で通訳をしてるとか。

この人から、衆議院の解散か何か、日本のリアルタイムの情報がもたらされてひどく違和感を覚えた。

そして、おそろしくおしゃべりな人だった。

とにもかくにも前に進むため、エルフードまでグランタクシーで向かう。

グランタクシーは、大きめのセダン車で乗りあっていくタクシーのこと。

市場を見てきたらしい長髪カップルも間に合って一緒にエルフードへと移動した。

エルフードでともかくバスのチケット(民営…)を入手し、お昼ごはん。

でもその前に、次のホテルの予約をするために電話をかけなくては。

もさもさと電話屋を探し、そこのおじさんが本当に親切な人だった。

かけ方がいまいち分らない私たちに付きっきりで、繋がるまでかけ続けてくれた。

ありがとう…言葉の壁を越えた親切…

英語で、しかも電話で、ホテルの予約とは私たちには高いハードルだったが、おじさんのおかげで何とか越えることができた。

なんてたってワルサザードの到着予定時刻22時。

女子2人がうろうろしていい時間ではないのだ。

でもこれで、一安心。

しかも、ここ数日の疲れを労わる意味で、この旅1番の良い宿に泊まることにした。

確か星もついてたはずだ。部屋にトイレもシャワーもついている。

安心したところで、みんなのところへ戻り、昼食にまたタジンを食べた。

バスの出発予定時刻は2時半なので、少し前にバス停へ向かった。

でも時間になってもバスは来ない。

こういうことはよくあることだが、よくあるからと言ってイライラする気持ちがわかないわけではない。

待っているだけでも暑さでどんどんと体力が奪われていく。

イライラと待ち続けて、3時も過ぎた頃、悠々とバスがやって来た。

西洋人の人たちに席取り役を任命されていたので頑張った。

代わりに荷物の積み込みをしてくれた。

バスは前の民営よりは若干マシなものの、やっぱり快適とは言えないような狭さで、通路に立っている人までいる。

なかなかの威圧感、閉塞感、圧迫感。。

でも8時間乗ることを思ったら座れただけ良かった。

席は譲れない。

バスが走り出して、日が暮れると、車内は真っ暗だった。

私とSは横並びで、私が窓側、Sが通路側にすわっていたのだけど、Sのすぐそばの通路に立っていた人が何やらとてもしんどそう。

水が欲しいと言うのであげたけど、本当にしんどそうだ。

席を譲ろうかどうしようか、私は今試されている。自分も席を譲れるほどには余裕がないけれど、それでも目の前にもっと余裕のない人がいる。この先目的地まで立ち続けることができるだろうか。。。

などと逡巡し、悩みに悩んでいたところ、何だか様子がおかしい。

そのしんどそうな人は、しんどさのあまり朦朧としてるのか、Sの肩にがっちりと手をかけていた。

シートか肩かもわからないぐらい余裕がないのだ。

これはいよいよ席を譲る時が来たかと思ったら、なんと肩から手をどけようとしたSの手を握ってきた。

えー!新展開!!

どさくさにまぎれて手を握るとは、なんという不届き者か。

心配していたこっちがバカみたいだ。

急変した私たちの態度に諦めたのか、しばらくしてそいつは降りて行った。

近くに立っていた別の人が、「奴はクレイジーだよ」と教えてくれた。

日本人ならなんとなく分る挙動の不審さというものが、外人だと判断できないということが分かった。

彼の行動がしんどかったんじゃなく、まさかおかしかったとは。。

兎にも角にも、席譲らなくて良かった…


                              予約した旅1番のホテル


…続く


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モロッコ日記21 青いターバンのベルベルの人

砂漠ツアーが終了し、戻ってきました。

あんなに気を憂鬱にさせた白服も、もう今となっては心底どうでもよいことのように思えた。

これからリッサニに向かうのだけれど、しばらく時間があるようなのでお喋りをした。

前に太鼓を打ち鳴らして踊っていた陽気なベルベルの人たちだ。

ほんとかどうか知らないが、手相を見れると言って見てくれた。

27から30歳で結婚して、子供は2、3人とのこと。

あまりに一般的すぎて手相を見てもらった甲斐もないような感じだが、まぁなかなか理想的なのでいいか。

とかなんとか思ってたら、2人いたベルベル人のうちのより陽気な方が、急に立ち上がってどこかに連れて行こうとする。

何かと思って戸惑ってると、半ば無理やりにすごい勢いでテラスに連れて行かれた。

何だ何だ…?

相棒Sと離れて不安と恐怖を感じる。

そのままその場にいることが苦痛で、「暑ー!」とか何とか言って戻ろうとした。

けどものすごい勢いでそれも阻止され、陰になっている階段のところに留め置かれた。

怖い…

と思ってると、そこでその人が私のことを好きだと言ってきた。

えー!無理無理!!怖いー!そんなわけないからよく考えてくれー!

はぁ、悪い予感はこれだったか。。。

「いやぁ…ははは、すいません、日本にちょっと待ってる人なんかがね…」とお茶をにごそうとしたが、勢いのある彼は逃がしてくれず、何でだめなんだとか、こんなに思ってるのにとか、とにかく大変だった。

命からがら逃げ出して、Sのところへ戻った。

あぁ、怖かった。。

そんなこんなで、ベルベル人の嫁としての未来を捨ててメルズーガを後に。

ツアーで一緒だった、他の西洋人の人たちと一緒にリッサニへ向かう。



                              砂色のラクダ

…続く
          
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モロッコ日記20 オレンジのトイレ

 

                                  トイレから戻るところ


朝方、明るくなってきて自然に目が覚めた。

日が昇るのをぼんやりと眺めていた。

砂漠の夜は、時期もあるのか考えていたほど寒くなかった。

毛布一枚で寝られるぐらいで、もちろん昼の暑さを思えばぐんと寒いのだが、夏の夜の涼しさという程度だった。

寒さよりも気になったのは、砂。

砂がさらさらすぎて少しの風でも砂が舞っているようで、毛布の上にも、顔にも、口にも砂が侵蝕してきていた。

普段から寝てるときに口が開いているので口の中がざりざりとする。

ピントをあわそうとするとレンズもざりざりとする。

目に見えず、肌に感じることもないが、砂は舞っているのだ。

肺に砂が溜まっていくのを想像して不快な気持になったが、トイレに行きたくなってどうでもよくなった。

勿論のことトイレという物理的な施設はないので、そこらへんですることになる。

好きなところどこでも選べるので、概念的には砂漠すべてがトイレということ。

なんて広くて気持ちのいいトイレだろうか。

とりあえず少し離れたところ、こんもりとした山を越えた向こうで。

アラビア式のトイレとは雲泥の差だ。

旅行中ずっと砂漠トイレだったらいいのに。

トイレが汚いのは本当に嫌なので、旅中はそこが本当に辛い。

さすが、砂漠。用を足すと、一瞬のうちに跡形もなく吸い込まれていった。

そして朝ご飯。パンにチーズとジャム。

食べ終わったらもう戻る時間だ。

またラクダに乗せてもらう。

乗せてもらっといて悪いけど、ラクダに乗るのももう飽きてしまった。

相変わらず股も痛いのだ。

帰りながら、もう二度と見れないかも知れないと砂漠の綺麗さを目に焼き付けた。

砂は粒が細かく、風が波を描き、水のようになめらかな景色を作っていた。

まるでオレンジの海を流されているよう。


…続く
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モロッコ日記19 お腹と空と砂と音楽



                              ラクダたち


どうやら目的地に到着したようだ。

恥骨が砕けるばかりに痛い。

限界だ。

復路を思って憂鬱になった。

本当に長いコースにしなくて良かった。

そんなことよりも、一体ここは何なのだろうか。

一応ごく小さなテントのようなものがあって、その前に人が2人ほどいた。

まさかこの軽装備で住んでるってこともないとは思うのだけど…

私たち観光客のために来てくれたのだろうか。

特に何ということもなく、紹介されることもなく、よく分らない。

あのホテルの人なら一緒に行けばいいのだし、砂漠に住んでいるのだろうか。。。

ラクダに運んでもらったマットが敷かれて、くつろいでいる間も頭の中は?でいっぱいだった。

そして、それ以上にお腹は空っぽだった。

次第に暗くなっていく空には、少しずつ星が増えてきている。

やがては、天の川がはっきりと見えるほどの満点の星空になった。

星もいいけど、それにしてもお腹が減った。

減りすぎて目がかすむ。星に集中できない。

生理的欲求が満たされてからの星だろう。

ここに着いてからほどなく料理を初めてくれているのだけど、待てど暮らせど出てこない。

やっと…!と思ったのに、連れてきてくれたホテルの人が食べたりで、信じられないぐらい待たされた。

結局ご飯を食べられたのは10時頃だった。。。

運ばれてきた瞬間、一つの大皿に6人全員が貪りつくように群がった。

大皿にはチキンのタジン料理が盛られ、パンをちぎってわたされた。

もちろんスプーンなどなく手で食べるんだけど、お腹が空きすぎていた6人はそのことにも気がつかずに、あたかもいつもの動作のように手で煮込み料理を食べていた。

貪るように。

6人が一つになった瞬間だ。

これでやっとゆっくりと星を楽しめるというものだ。

マットの上に毛布を1枚かけて寝転がる。

好きな音楽を聴きながら星をぼんやりと眺めていた。

どちらを向いても砂しか見えない。

空にはまぶしいぐらいたくさんの星。

きらきら光る砂をまいたようだった。

砂に囲まれて、うとうとと眠りにつく。

夜中にふと目覚めたとき、三日月がのぼっていた。

とても黄色い三日月だった。

絵に描いたような、それでいて見たことのないような世界の中にいて、なんだか不思議な気持ちになった。

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日本です。 8年も前の出来事ですがのんびり更新しております。

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